支持率下落報道はあまりに失礼だ

http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200612120044.html

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20061211it16.htm

日本のあらゆるメディアそれこそ右から左まであらゆるところで安倍内閣支持率の大幅下落が話題となっている(右から左で支持率・下落率が面白いほど予想通りに違う。無作為抽出は本当なのだろうか?というか一番気になるのは赤旗世論調査などできるのかということだ。だって公正にアンケートして共産党政党支持率1%台は悲しすぎる。というかとても載せられないでしょ)。

ちなみに僕が購読している読売新聞は今日の朝刊によると支持率55・9%で下落率は9ポイント。いつの間にか左側に行ってしまった毎日新聞によると14ポイント減であった。ここ10年では小泉内閣2002年2月のマイナス24ポイント減、森内閣00年5月のマイナス20ポイントに次ぐ下落率なのだそうだ。

が、上の二例で情けないのは支持率下落の原因だろう。小泉前首相が田中真紀子氏を外務大臣から更迭したことと森元首相の「神の国発言」の時期に重なるのだ。ありえない、というか恥ずかしい。そもそも小泉首相田中真紀子氏を外務大臣にした時点で内閣支持率が下がるのが普通である。「神の国発言」だって別にたいした問題でもないとも思うしね。事実大体そうなんだろうし。

ただ今回の安倍内閣の支持率下落にはある程度得心がいく。造反組復党など自虐的かつ自滅的な行動が目立つのである。当選組で唯一復党しなかった平沼赳夫氏こそ安倍首相と最も政策が近いというが、それはさすがに勘弁して欲しい。もはや彼は保守ではなく古いだけだ。その古さが古いリベラルに比べて保守的なだけではないだろうか。勿論この国に新しいリベラルもいないのだけど。

まぁそういう話はおいといて、いつの間にこの国のメディアや国民は僕も含めて50%前後の支持率をさして支持率の下落を嘆きあるいは喜ぶようになったのだろうか?これまでの日本の内閣、先進国の指導者の例を見てもけして酷い支持率ではない。というかまだ高い方だと思う。このレベルの支持率で首相、内閣を批判するのはあまりに先人に対して失礼だ。まるでデリカシーがない。

ためしに記者達は森喜朗元首相に聞いてみるといい。
「大幅下落した安倍内閣の支持率55%についてどうお考えですか?」と。かなり失礼な質問である。
かつての森内閣にとって支持率50%台など前人未到の絶峰だったのだから。

現時点での内閣支持率はけして悪くない。むしろこれからどんどん悪くなりそうな要素満載なのが個人的には不安なのである。
というかもはや首相にもその取り巻きのいわゆる保守にも失望しているのだが・・・。